いいことあるといいね

そんな風な言葉で締めくくられた手紙を発見した。実家に帰ると家宅捜索並みに部屋を荒らしてしまうので困っている。それだけ記憶が豊富なのだ、あの場所は。数年前から絶えず同じ香を焚き続けたあの部屋は、今となっては自然とその匂いが染み付いており、何をするでもなく自分を過去に連れさらわれたような気がしてしまう。心地良いものなのだけど、いい加減そんな嘘臭い甘美なものを拒否するようにもなってきてしまっている。
ともあれ写真と匂い、音楽ってのは本当に色んなものを残すね。キッカケでしかないんだろうけど。

ピースボートのポスターをよく見かける。あれにコメントを残してる著名人3人はあんまり好きな人じゃないから少し苛苛するんだけども、(つーかコメントの内容自体苛苛するんだけども)あの日程であの金額ってのは破格なのかしら、高いのかしら。やっぱり海が好きで海路で国境を越えるとか凄い新鮮でドキドキしてしまうんだけど、どうなのだろう。っても陸路で国境を越えたこともまだ無いんですけども。

考えてみると考えられないくらい世界は広いみたいで、何をしようとまだまだ得られる環境は多いんです。これは幸せなことだ、とも言えるんだけど、残念ながらそれは自分の考え云々よりも環境としてそれがあるだけなんだなっていう。

根無し草に憧れた昔、それだけの世界の広さも実感出来ずにただそれは自分に向いていないと目を背けたことを覚えている。そのときと比べて今は定規も大きくなり、拙いけども常識も得た。そうなってくると世界はどんどんと小さく見えてきて興味を持たざるを得なくなる。

その先に何があるかを求めるのではなく、その先に何があったかを生かすのも方法のひとつではあると思う。今までの自分の行動から、そういうような物の考え方も間違いじゃないんではないかと思えるようになった。

感動を覚える場面は意外と多い。それが何に消化できるかは別として。ともあれそこに興味を抱くのならば、いい加減見えないもんに悩まされるよりもさっさとそのような世界に行ってしまえという話なのです。